aliasコマンドについて
エイリアス(※別名)を設定することで、冗長なコマンドを短縮して呼び出せるように設定できます。
例えば、ファイル名の一覧を取得する”ls”コマンドがあります。
このコマンドにオプション”-l”を付加すると、ファイルの詳細な情報も取得することができるようになります。
下記のようにエイリアスを設定すれば、”ls -l”をより短縮した形の”ll”というコマンドで実行することができます。
[root@centos ~] alias ll='ls -l'
同様に、”ssh -i /home/user1/.ssh/id_rsa user1@linuxserver.jp”のような冗長なSSHコマンドもホスト名を入力するだけで実行できるように設定できます。
[root@centos ~] alias linuxserver.jp='ssh -i /home/user1/.ssh/id_rsa user1@linuxserver.jp'
設定済みのエイリアスを確認
既に設定されているエイリアスは”alias”コマンドで確認できます。
[root@centos ~] alias vi=vim ll='ls -l' linuxserver.jp='ssh -i /home/user1/.ssh/id_rsa user1@linuxserver.jp'
エイリアスの削除
すでに設定されているエイリアスを削除する場合は”unalias”コマンドを利用します。
下記は”ll”に設定したエイリアスを削除する場合です。
[root@centos ~] unalias ll
設定したすべてのエイリアスを削除するには下記のように”-a”オプションを付けて”unalias”コマンドを実行します。
[root@centos ~] unalias -a
エイリアスの一時無効化
"ls"コマンドに自動的に"-a"オプションが付加されるように以下のようにエイリアスを設定します。
[root@centos ~] alias ls='ls -a' [root@centos ~] ls
. .. file1.txt file2.txt ※エイリアスの設定でオプションを付加しなくて隠しファイルが表示される
一時的にエイリアスを無効にして”-a”オプションが付加されていない”ls”を実行するにはコマンドの前に”\”を付加します。
[root@centos ~] \ls
file1.txt file2.txt ※デフォルトの"ls"が実行されるため、隠しファイルは表示されない
設定したエイリアスの保存
上記のように設定したaliasは、OSを再起動すると無効になってしまいます。
通常は、”.bashrc”などシェルの設定ファイルに記述し、ログインすると同時にエイリアスが有効になるようにしておきます。
[root@centos ~] echo "ll='ls -l --color=auto'" >> ~/.bashrc