宣言はheaderファイルでするかmainファイルでするか

Objective-Cソースコードは、ヘッダファイルと実装ファイル(メインファイル、メソッドファイル)、実行ファイルで構成されています。

ヘッダファイル

ヘッダファイルは、拡張子が「.h」のファイルです。
実装ファイルで使用するための各種宣言を記述するのがヘッダファイルで、宣言する内容には、主に以下のものがあります。

  • Foundation Frameworkなど各種フレームワークのクラスを定義したヘッダファイルを読み込むための宣言
    C言語でおなじみの「#include 」。
    Objective-Cでは、ファイルを読み込む時には「#include」ではなく、「#import」を使用します。
    (自分で定義した独自クラス、オリジナルファイルを読み込む時には、<>ではなく”"で囲みます)
    C言語・・・・・・「#include 」
    Objective-C・・・「#import 」
    ※#includeと#importの違い

#includeと#importは、”ファイルを読み込む”という機能は同じですが、#importでは、同じヘッダファイルを二重に読み込まないように「多重インクルード防止機能」が搭載されています。
(#includeの場合は、読み込みが二重にならないよう開発者自身が配慮する必要があります)

  • C言語の各種ライブラリを読み込むための宣言 Objective-CはC言語の機能を忠実に継承した言語なので、C言語で使用できるライブラリはすべて使用できます。
  • クラス、メンバ変数、メソッドの宣言 メインファイルで実装するクラス、メンバ変数、メソッドの宣言をヘッダファイルに記述します。
実装ファイル

実装ファイル(メインファイル)は、拡張子が「.m」のファイルです。
実装ファイルに記述する内容には、以下のようなものがあります。

  • ヘッダファイルの読み込み 実装ファイルに対応するヘッダファイルを#importで読み込みます。

  • クラス、メソッドの実装 ヘッダファイルで宣言したクラス、メソッドをここで実装します。

実行ファイル

上記で定義したヘッダファイル、実装ファイルを呼び出して実行するのが、実行ファイルです。
拡張子は実装ファイルと同じく「.m」になります。(サンプルソースなどでmain.mと定義されているファイルです)
実行ファイルでは、主に以下のようなものを記述します。

  • 関連ファイルの読み込み
    関連するヘッダファイルを読み込みます。

インスタンスの生成 定義したクラスのインスタンスを生成します。